スペック対してH510iの限界を感じたので、ケースと簡易水冷クーラーを乗り換えてみました。
NZXT KRAKEN Elite RGB 360 & H7 Elite
現在はRyzen 9 7950XとRadeon RX7900XTXという、AMDにおけるハイエンド構成になっているのですが、いかんせん発熱が凄く、H510iのガラスで肉が焼けそうなほどでした。
ケースを大きくするなら360mmの簡易水冷にしたいなーと考え幾月……。
KRAKENのZ73シリーズを買うか悩んだのですが、発売されてから3年ほど経つので新型が出るのでは……?と待っていたらちょうど発売され、即決に至ります。
H7 Eliteは、昨年の7月に発売されたモデルですね。
ついこの前に上位機種のH9シリーズが発売されたのですが、不必要に大きすぎる、ガラスの隙間が気になるということで断念しました。
Eliteモデルは前面がガラスになっています。標準でF 140 RGBファンが3つ、F 140 Qファンが1つ、ファン&RGBコントローラーが付属します。
ちなみにH9シリーズでは、Duoシリーズというファンを搭載しているのですが、NZXTはファンの種類を出しすぎていて、揃えたい人からするとかなりダルいです。
ちなみにKRAKEN Eliteでは更に別のファン(後述)が……。
H510iと違い、全面のパネルが完全にツールレスになっており、手回しネジすらありません。
そして背面までオールホワイト。実に美しい……。
サイズはH510iよりも一回り大きいです。
パッと見、あまり変わらないような雰囲気がありますが、組んでみるとかなり違うことに気付かされます。
明らかに作業が楽ですし、大型のGPUを積んでもかなりゆとりがあります。
裏面はファン&RGBコントローラーが元々装着されています。H510iにあったようなLEDストリップは用意されていませんでした。
裏配線スペースは十分かとは思いますが、布巻きの電源延長ケーブルを使用すると若干狭めな印象。
撮影するのを忘れた天面はメッシュパネルになっており、上に抜ける暖気との相性が良いですね。
お次はKRAKEN Elite RGB 360。
内容物はラジエーター&エアポンプ、ファン、USB2.0分岐アダプター、エアポンプ-PC接続ケーブル、各種マウントです。
通常のKRAKEN RGB 360との違いは液晶のスペックです。
- Eliteは直径2.36インチの広視野角円形液晶ディスプレイ(解像度:640×640、リフレッシュレート:60Hz、輝度690cd/m2)
- 通常モデルは1.54インチの正方形液晶ディスプレイ(解像度:240×240、リフレッシュレート:30Hz、輝度300cd/m2)
- KRAKEN Zシリーズの液晶は直径2.36インチの円形液晶ディスプレイ(解像度:320×320、リフレッシュレート:非公開※15Hzくらいな印象、輝度650cd/m2)
通常モデルを選ぶのであれば、Zシリーズを買ってもよさそう……。
KRAKEN RGB 360のほうが、ベゼルは狭くてカッコいい気はしますね。
※ただし、液晶は中央に四角く表示される。微妙。
付属のファンはF120 RGB Coreというファンが光る新型モデル。
両面からLEDを楽しめるモデルになっていますが、ラジエーターで潰れるんだから普通のF120 RGBでよかったです……。
ちなみにFシリーズのファンはAER RGB 2と違ってRGBのデイジーチェーンに非対応です。
故にRGBコントローラーが同梱されているという……。どうしてそこを劣化させたのか。
唯一の実用的な改善点といえば、ポンプに接続するケーブルが1本にまとまったこと。
以前は専用の端子に加えて、microUSB端子があり、2本出ていてあまりデザインがよくありませんでした。
H7 Eliteの天面にラジエーターをセットすると、誂えたかのように真上に向かってケーブルが伸びていきます。
結構太いので、他の向きにするのはあまりおすすめできないですね。
ファンの光り方はこのような感じ。正直なところF 140 RGBのほうがキレイじゃないでしょうか。
あと、せっかくなのでリアをフロントと合わせてF 140 RGBにしたのですが、H7付属のRGBコントローラーは6つまでしか対応出来ないんですね。
リアを無機質なファンのままにすればH7 Elite付属のコントローラーで足りますが、結局KRAKEN用RGBコントローラーを設置することになりました……。
無駄な設置物が増えるので、デイジーチェーンを切った罪は大きいです。
順当な進化を感じるが値段の高さはやや疑問……
目的であった排熱関連は大幅に改善しました。ゲームをしてもCPUは73度前後、GPUは60度あたりを行ったりきたりしています。
前が80度あたりだったことを考えると、効果は言うまでもないですね。
明らかにリアファンの排熱の温度が低く、ガラスに触れても全く熱くありません。サイズは正義でした。
H7 Eliteについては中が広く、パーツの設置自体はかなり行いやすかったです。
他の人のPCを一回り小さいH5 Eliteで組んだときも、H510iよりは明らかに広かったので、今からNZXTのケースで作るならHシリーズで間違いないでしょう。オススメです。
KRAKEN Eliteについては、Zシリーズユーザー的にケーブルが減ったこと以上に大きなメリットはないかなと感じます。
液晶の滑らかさは素晴らしいですが、解像度アップについては、思っていたほどではなかったです。無理やり買い替える必要はないかと。
あと、新規で組むにしても、やはり5万円台はかなり高いですね。
液晶のデザインなどは唯一無二ではあるので、そこに価値を見出だせれば良い選択にはなると思いますが、他社の360mm簡易水冷を買った差額で2TBくらいのSSDなら余裕で買えてしまいます。
今回のアップグレードで、メインPCのトータル金額はなんだかんだ60万円ほどになりました。
CPU、GPUで半分くらいかかってはいますが、安めのバイクが買えてしまいますね……びっくりです。
せっかくなのでH7用の縦置きGPUステーも欲しいのですが、どこも完売ばかり。
入荷待ちも一向に手に入る気配がありません。NZXTさんいっぱい作ってください。